一蘭(カップ麺、具なし、490円)

 麺とスープだけで490円という超強気価格に品切れだなんだと話題の一蘭のカップ麺。別に今食べようという気はなかったのだが、コンビニに寄ったら売っていたのでもののついでと買ってしまった。

 はっきり言って期待していなかった。何を言ったところで所詮カップ麺。ただ、約500円という価格に対する期待もあった。普通のカップ麺の2~3倍もするわけで、その分の美味しさは保障されているのではないかと。間違いなくこれまでの人生で買ったカップ麺の中で最高額だ。

 先に断っておくと、一蘭は大好きで、ラーメンチェーンで好きな店を挙げろと言われたら、一蘭はトップに入ってくる。
 その上で結論から言うと、リピートはあり得ない。これに500円も使うなんて冗談ではない。

 スープは事前に一蘭だと言われているので、一蘭っぽいかなと感じる程度。150円くらいで同じような味のカップ麺はある。

 麺はやはりインスタントにすぎない。店の味の再現など全く出来ていないし、一蘭としてではなく、単純に美味しいのかと言われても疑問しか残らない。

 秘伝のタレは乗せた後、底の方に沈殿していった。写真に写っていないのはそのため。跡形もない。

 冷凍食品として開発すれば良かったのではと思わざるを得ない。そもそも家で手軽にインスタント「ラーメン」を食べたいなら冷凍一択だ。カップヌードルや所謂カップ麺と言われるものは、ラーメンの名前がついているがラーメンとはまた別のジャンルだと思っている。あれはあれで良いものだが、一蘭はこれをラーメンとして自信を持って薦めてしまった。これはかなりいただけない。

 店舗も値段が恐ろしい速度で上がっていき、気軽に行こうとは思えない価格設定になってしまった。カップ麺の500円という価格も、設定を間違えてしまっているのではと感じる。このカップ麺の原価がそれほど高いとはとても思えなかった。いわゆるプレミア商法なのではないだろうか。それで一時でも話題になり、売れれば万々歳なのだとは思うが、住んでいる場所等の関係で、一蘭が食べたくても食べられない人たちがこれを食べて、こんなものかと思ってしまう危険はあると思う。というか、そうなったら非常に残念だ。

 これを食べるなら、一蘭で販売しているおみやげ一蘭を買った方が100倍いいと思う。価格も1食あたり450円程度だ。これを食べずにカップ麺に500円出すのはあり得ない選択肢と言えるだろう。

おみやげ一蘭
https://www.ichiranstore.com/shop/default.aspx