またカレー絡みの事件が起こってしまったようで、世界一カレーが好きな指揮者であると噂される私といたしましては悲しみを禁じ得ません。何度も申しますが、カレーの事で争わないでください。
作ったカレー捨てられ、義母を鍋で殴った疑い
http://www.yomiuri.co.jp/national/20141024-OYT1T50040.html
作っていたカレーを捨てられたとなりますと、激昂してしまう気持ちは分からないでもありません。何せカレーですから。「カレー」を「捨てる」などという事は、決して赦されるものではないと考えます。カレーを本尊とする宗教があったとするならば、教義に反するものであり、罪悪であり、決して幸せにはなれないと説かれる類の出来事でありましょう。
ただ、カレーは食べ物でありまして、人命より尊いのかと言われると、わずかながらに疑問も湧いてまいります。首を絞めたり、鍋で頭を殴打するほどの出来事なのですかと問われましたら、返答に困る部分がございます。暴力で解決を図るのではなく、カレーを捨てる人間は呪われろと吐き捨てるですとか、正座をさせて小一時間説教するですとか、インドに強制送還するですとか、そういった対処がよろしいのではないかと思われます。
しかしながら本件につきましては複数の謎が残されておりまして、気になって仕方がありません。
発表によると、女は同日午前8時20分頃、自宅で、夕食用に作っていたカレーを義母(73)に捨てられたことに腹を立て、「死んでしまえ」と叫びながら義母の首を両手で絞めたり、カレーを作った鍋で複数回頭を殴ったりした疑い。義母が119番し、駆け付けた同署員が女を取り押さえた。義母は頭に全治10日間の軽傷。
・午前8時から夕食用のカレーを作っている
昼食もまだなのに、相当せっかちな方だったのでしょうか。それとも、何日も煮込んだりする超本格的なカレーを作っていたのでしょうか。後者であれば鍋で頭部を殴打する気持ちも分かる気がしないでもありません。
・何故捨てるのか
作っている最中のカレーを捨てるという行為が解せません。カレーに限らず、他人が作った食べ物を捨てるなどというのは余程の事だと思うのですが、一体何があったのでしょうか。嫁姑の争いなのでしょうか。それとも生ゴミにしか見えないような無残なカレーだったので、間違えて捨ててしまったのでしょうか。
・カレー鍋で殴れるのか
義母と同居していると推察される事から、恐らく4~5人で暮らしていたと考えるのが妥当でありましょう。となりますと、煮物を作るような小さな鍋で夕食用のカレーを作る事はほぼ不可能になりますから、寸胴に近いような大き目の鍋を使用していたのではないかと思われます。果たしてそんな鍋を自在に振り回して殴打できるのか。創作の世界において、そんな重い武器は振り回せないだろと思う事がありますが、現実に起こっているという、そこがまた怒りの凄まじさを物語るものであります。
・なぜカレーを作った鍋で殴ったのか
捨てられたという程度にもよるのですが、カレーがまだ入っている、あるいは付着している状態の鍋を利用して殴ったのでしょうか。それとも、ちょっと目を離した隙に義母がカレーを捨て、さっさと洗い終えた鍋で殴ったのでしょうか。いずれにせよ、捨てられたカレーの無念を晴らさんとする執念に近い何かを感じる次第です。死んでしまえと言うほど殴るなら他にも色々あったと思うわけです。カレーの仇討ちといいますか、「これはカレーの分だ!」などと言って殴っている現場風景が頭をよぎりました。
・どれだけ殴っていたのか
記事には119番通報で駆け付けた署員が女を取り押さえたとありますが、時系列で考えますと、
カレー作る → カレー捨てる → キレる → カレー鍋で殴る → 119番通報する → 署員来る → 取り押さえる
というステップを踏んだものと推察されますが、カレー鍋での殴打を開始してから署員が来るまで、結構な時間があったはずです。にも関わらず、説得などではなく「署員が取り押さえた」という点を考えますと、現行犯逮捕に該当するであろうと思われ、署員が到着した時にはまだ暴れていた可能性が高いと言えるでしょう。
少なく見積もっても、通報から到着まで10分はあったのではないかと思われるのですが、10分間カレー鍋を振り回して殴打しても治まらない怒りというのはちょっと尋常ではない気がいたします。余程カレーに対して熱い想いのある主婦だったのか、捨てられたカレーの霊が憑依して彼女を動かしめたのか、カレーを我が子のように大切にしていた故なのか。そのカレー愛を感じずにはいられないわけです。
・全治10日間の軽傷とは
全治10日というのは、はっきり言って、ちょっとした擦り傷や切り傷程度でしょう。首を絞められ、死んでしまえと言われながら鍋で頭部を複数回殴打された人間とは思えない驚きの頑強さであります。
首を絞められるという事は、つまり間合いに入られ、掴まれているわけですから、近接戦闘になっていた事は疑いようがありません。義母は73歳という高齢ですから、33歳の主婦と比べて40歳というハンデを負っているわけで、身のこなしも相当に鈍重であろうと想像されます。殺人未遂を適用するような暴れ方で、全治10日間の軽傷で助かったのが実に不思議です。不幸中の幸いと言うべきでありましょうか。
以上のように、本件につきましては不可解な点が非常に多く残されておりまして、裏にはカレーを巡る大きな闇が潜んでいるに違いありません。捜査当局におかれましては、問題点を徹底解明し、二度とカレーで争いが起こらないよう指導と警戒を強化していただくとともに、マスコミ各社におかれましては第一報のみで終える事なく、本事案を最後まで追いかけ、人々にカレーで事件が起こる事の重大さを伝えるべく報道し続けるのが責務であろうと提言する次第です。
このようなクソエントリーを最後までお読みいただきありがとうございました。