激辛論

 元々辛いもの好きではありますが、いつでもどこでもというわけではありません。が、妙に辛いものが食べたくなる時があります。
 例えば、呑んだ翌日。辛いものを食べるとアルコールが抜けるという根拠のない発想が根底にある気がします。アホですね。

 先日、2日連続で辛いものを食べたのでご紹介。

 1日目がアナンダのスープカレー8番。

 2日目が蒙古タンメン中本の冷やし味噌5倍。

 冷やし味噌については、5倍になるともはやスープがペースト状になり、麺に絡ませて食べるようになります。つけ麺という感じではないので、ちょっと微妙。つけ麺として食べるなら3倍が限度っぽいですね。
 辛さは5倍なら余裕です。というか唐辛子のみだと量を増やしても辛さに限界があるというのが持論です。ですので、冷やし味噌を問題なく食べられる人は自動的に5倍もいけるのではないでしょうか。

 次にアナンダのカレーですが、あまり辛そうに見えないというのがミソです。これ実は辛いです。横浜駅周辺一の激辛店ではないでしょうか。逆に言えば、横浜駅で激辛を食べたければ、中本かアナンダしかないです。他にあったら是非教えてください。

 今回8番にしましたが、過去に8→10→11→8→6という感じで、ここしばらくは6番に落ち着いていたのですが、どうもいけそうな予感がしたので久しぶりに8番にアップしてみたところ、問題なく完食できました。この感じだと10番までいけそうです。ちなみに、アナンダの8番は、中本の冷やし味噌5倍より辛いです。

 さて、今まで食べた中で最も辛かったのが、この「札幌スープカリー アナンダ」の11番。
 このお店は辛さが15段階に分けられていて、2回ギアが上がるように作られています(辛味スパイスが入っていない0番は除外)。
 1~3、4~10、11~15番の三段階に分けられていて、それぞれの段階で使用されているスパイスの種類は同じで、投入する量が異なり、段階が変わると新たな激辛スパイスが投入されるという仕組みになっています。
 一度、10番を完食したので11番に突入したのですが、全く次元が違う辛さに、初めて身の危険を感じました。
 数口はまだ大丈夫なのですが、しばらく食べていると異常な汗、そして口内を激痛が襲ってきて、手や体が震えだし、本能が食べることを拒否し始めます。これは食べてはいけないと。

 本来、激辛を食べるときに水は禁忌です。水を口に含んだ瞬間は和らぐのですが、その後は無間地獄が待っています。口の中の成分を水で洗い流してしまうと、新たに辛味を受け入れる余地が出来てしまい、次から次へと辛さの波状攻撃を食らうことになります。一口食べては水を大量に飲むという悪循環が始まると、激辛制覇の成功率は下がるのです。
 身の丈に合わない激辛に出会ってしまったと思ったときは、一度食べ始めたら最後まで一気に食べきる。これが鉄則です。逆に、水を飲んでも平気な場合、すなわち、普通に食べられる場合は、まだ上に行けると思っていいでしょう。私にとって中本の冷やし味噌5倍はそれにあたります。ですので10倍もいけそうですが、これ以上は美味しくなさそうです。

 しかしながら、アナンダの11番のときは無理でした。水で誤魔化して一口ずつ流し込んでいかないと、とても完食は無理。ギブアップしそうな弱い気持ちを抑え、必死(まさに必死です)で食べました。耳鳴りがして耳も聞こえづらくなり、視界も暗く、若干狭くなりと体調の異変を抱えながらもなんとか完食しました。
 そういう過去があるので、11番以上はもう頼むまいと考えていました。しかし、今回、ちょっときついなと思っていた8番を余裕を持ってクリアできたので、耐性が上っている可能性が高いと判断しています。
 次回10番に復帰してみて、良い感触が掴めたら、その次は11番にリヴェンジしてみたいですね。
 人間は挑戦を諦めたとき、年老いていくのだと思います。いつか15番を制覇するぞという挑戦精神を常に持ち続けて生きていきたいと思うものであります。