飲み放題に苦言を呈したい

 皆さんご存知かどうか分かりませんが、飲食店に飲み放題という制度が存在します。
 一定のお金を支払えば、お店の飲料をいくら飲んでもいいという制度です。大抵は時間制限があります。
 で、アルコールのあるお店では、大抵アルコール込み料金とソフトドリンク料金があるわけです。
 原価が全く違いますから、価格差があるのは当然です。無い方がおかしいですね。
 ただ、どうしても納得いかない体験を何度かしております。お店の方針でしょうから、言ってダメなら仕方がなく従ってはいますが。

「アルコール飲み放題にするなら、同席する全員がアルコール飲み放題にしなければならない」というルール。これはおかしいと思うわけです。

 運転者がいるからとか、アルコールを飲めない人がいるからとか、そういう理由でも出来ませんの一点張りで全く融通が利かない店がある。
 いや、それはおかしいでしょう。どうしてソフトドリンクしか飲まない人が高い料金を支払う必要があるのか。全くもって理解に苦しみます。それでいて、飲酒運転撲滅だの未成年の飲酒は禁止だの言ってるんだから、臍で茶を沸かすってなもんだと。

 お店視点からは分からないでもないんですよ。一人だけアルコールありにして、残りの人がその人のアルコールをもらって飲むとか。そういうことを未然に防ぎたいと。そういうことをする人もいるんでしょう。悪い奴はどこにでもいますから。分かりますよ。
 ただ、客数が異常に多くて店員の目の届かない居酒屋なんかならまだ分かるんですが、通常の飲食店の場合、どうにも納得いかないんですね。そもそも、大きな居酒屋だって、きちんと対応してくれる店はあります。

 そんなわけで、今回は対応の違いによる評価を作ってみました。各対応をした場合の損益の違いを表にしたものであります。

お分かりいただけただろうか……。

お分かりいただけただろうか……。

 どうですか。どう考えたって拒否は最悪の結果しか招かないことがお分かりになるでしょう。これはある種、囚人のジレンマに通じる何かがありますので、飲み放題のジレンマと名付けたいと思います。
 今だに拒否の選択をしている店舗には、いい加減目を覚ましましょうと声を大にして言いたい。こんな矛盾と不利益しか孕んでいない施策はすぐに捨て去るべきです。私が経営者やコンサルだったら真っ先に是正する事項ですよこれは。

 たまに遭遇して納得の行かない気分になるのですが、店が決めたルールであり、交渉しても無理なら最終的には客は従うしかありませんので、受け入れるか、店を変えるか、その時次第で決めて行動するしかないですね。

 そんなわけで、業界人が選ぶ今年の一本! みたいな企画で自薦が9割を占めるような企画はとてもつまらないのでやる意味がないし、自薦は禁止にしてほしいなと思いました。