イオンのレジゴーはストレスが大きい

 イオンでレジゴーが実装されたので使ってみた。

 商品をカートに入れてゲートを通るだけでお会計が済むというような革命的なシステムなのかと勝手に思っていたのだけれども、やってみればなんのことはない。携帯端末を使って、セルフレジでバーコードを読む分を先に読み込んでおくというだけの話。大したものではなくてがっかり。

 レジにほぼ並ばずに済むという恩恵がある反面、問題も大きいと感じる。

 まず、売り場でいちいち立ち止まってバーコードを読まなければならず、周囲の買い物客の邪魔になりがち。特に買う数が多い場合は煩わしい。
 一つ商品を読み込むごとに商品と金額が表示され、しばしその画面でストップがかかるので、ストレスを感じる。
 また、ストップがかかった後に画面がリセットされるので、再度スキャンボタンを押さねばならず、商品を連続で読み込むことができない。同じサバ缶を10個買ったときなど悲惨だった。売り場で長時間立ち止まっている不審者にしか見えない。

 そして、店側の大問題として、万引きがし放題と言っていい状態になっている。セルフレジはレジ台が秤になっていて、一応不正を防ぐシステムが考慮されている。
 それに対してレジゴーはバーコードを読み込まなければ持ち出し放題(まぁ究極的にはセルフレジだろうが有人レジだろうが同じなのだが)の状態になっている。
 これは客側にもプレッシャーがあって、バーコードを読み込み忘れてもそのまま通過できてしまうので、意図せず万引き扱いされる危険性を孕んでいるわけだ。読み込み忘れが無いか、分からなくなったら収集がつかない。同じサバ缶を10缶買ったときなど悲惨だった。

 セルフレジですら万引き問題が取り沙汰される中、これではどうぞ盗んでくださいと言っているようなものだと感じる。
 残念ながら世の中には、不正が出来る状態であれば、何の罪悪感もなく不正をする人種が一定数いる。不正の対策をしていない方が悪いとすら思っているかもしれない。恐らく、遠くない将来、レジゴー万引きが顕在化してくると思われる。何らかの対策を打たなければ、システム自体取り下げになるのではと危惧している。

 革命的(そもそもセルフレジの変化型であって、言うほど大したシステムではない)などと喧伝する前に、乗り越えるべきところがまだまだあるのではと思う。取り敢えず綿密にロケテストを重ねてからゴーサインを出そうよ。レジゴーだけに。

–2020年12月28日追記–

 バーコードスキャン時に個数を入力できることが判明。自分が使い方を分かっていないだけでした。失礼しました。間違えたらちゃんと謝れる市原指揮者、どっかの政治家たちと違ってエライ。けど、個数を間違えたりしてもそのまま通過できるという問題は解決せず。