人生初となる昼夜2公演をどうにか乗り切りました。一日2公演というのは、恐らく今後の人生でもそう経験しないでしょうね。

　昼と夜の違いは一部曲目だったのですが、それ以外にも（主に私の事で）少し違うところがあったので、記録がてらお知らせしておこうかと思います。

◆　市原指揮者、司会者に紹介される

　司会の途中でセクション別の簡単な紹介はあったのですが、昼では指揮者が紹介されませんでした。拗ねて昼夜の間の時間にツイートしたら、夜では「指揮者のみなさん！」とサプライズで紹介してくださったので、これは一芸を披露せよと言われているのだという誤った使命感に駆られ、複数人いるように見せようと何度も手をあげてみたり、指揮台に上がって客席に向かって手を振ったり投げキッスをするなど暴走した模様。温かい拍手ありがとうございました。なお、私は芸人ではありませんので、くれぐれもお間違いのないようお願い申し上げます。

◆　スコア消失事件が発生

　後半の「ゴルベーザ四天王とのバトル」が終わり、さていよいよラストの「蘇る緑」のスコアに行こうと思ったらアンコールのスコアが出てきたでござる。

　おっとスコアを重ねる順番を間違えてしまったかなハハッとミッ○ーばりの余裕を見せつつも、若干嫌な予感が。アンコールのスコアをどかしたら……そこは譜面台でした。ここにあるはずなんですが……。前のスコアの間に紛れ込んだかなハハッと（中略）第3～4部のスコアを精査するも見当たらず。ここに来て確信しましたね。楽屋に忘れてきたんだと。

　とりあえずステマネさんに持ってきてもらおうと思っても、私はあいにくテレパシーが使えませんので、袖にいる人に事態を伝える事も叶わず、かといって突然舞台から降りていなくなるのも明らかにおかしいわけで、もうこれは正直に事態をお伝えするしか道はなかろうとノリで決断。客席を振り返って、

「あの～、実はスコアが無くてですね……ちょっっっとだけ待っててもらっていいですか？」

　ここで「#市原は氏ね」のハッシュタグが現実のものになってしまうのか！？　と「ガチンコ！」ならそのままCMをまたぎそうな場面なのですが、ありがたい事にまたしても拍手をいただきまして、指揮台から降りて楽屋まで飛んでいったわけです。スコアが無い事を黙ってそのまま振った事なら何度かありますけど、これはさすがに人生初の体験でした。あ、ちなみに飛んでいったというのは走ったという意味です。

　下手側の袖に行くと、ステマネさんが「どっどっどどどどうしたんですかっ！？」と駆け寄ってきたので、「ス、スコアが……スコアがなななななないんデスっ！！！」と告げるとすぐ楽屋の鍵を用意してくださいました。合唱団の皆さんも待機しておられましたので、そのまま素通りするのも無作法だなと思い「ノースコア！」とだけ告げてダッシュで楽屋へ。

　楽屋の机をチェックしたら、ありました。昼公演の第4部の楽譜に紛れ込んだままになっていました。「蘇る緑」とアンコールは昼夜共用のスコアだったんですね。アンコールは忘れなかったのに。

　またしてもダッシュで舞台まで戻ると、普段の運動不足がたたって息があがっていたので、ここも正直に

「ちょっと……走ったら疲れちゃって……」

　とお客さんに速報をお伝えし、少しだけ息を整えてから「蘇る緑」の演奏が始まったのでした。なお、私は芸人ではありませんので、くれぐれもお間違いのないようお願い申し上げます。

　私が東奔西走している最中、オケは機転を利かせてチューニングをしてくれたようです。チューニングなんて見ても面白くもなんともないんですが、無音の微妙な空気になる事は避けられたようで、よかったです。ありがとうございました。小林さんが落語を始めるとかすれば最高でしたね。無茶ぶりですかそうですか。

　そんなわけで、夜公演の方が10円分くらいお得だったのではないかと思います。うまい棒1本分くらいですね。やはりライブはこうでなくてはいけません。とミスをした本人が他人事のように言ったところで終わりにしたいと思います。

　昼公演も夜公演も、ご来場いただいた方に心より感謝申し上げます。