銀行の暗証番号を忘れました

 緊急事態宣言が発令される少し前から本当に外出をしなくなって、外に出るというだけでも1週間のうち2日程度という状態が続いていました。
 電車にも2ヶ月以上乗らず、5月の終わり頃に一度実家に行ったときに久しぶりに乗りました。外食もせず、買い物をするにも基本的に現金は使わないものだから、現金が必要になって銀行のATMに行ったら暗証番号を忘れている始末。必死に思い出して難を逃れましたが、こんな落とし穴があるとは思いもよらず。銀行の暗証番号を忘れるほど外界と謝絶される状態になるなんて考えたこともなかったです。

 緊急事態宣言が出た直後くらいにTwitterで「宣言が終わったから今まで通りに戻してOKなはずがない。緊急事態がひとまず去っただけで、引き続き感染予防に努めなければならない。気を緩めてそれまでの努力が無駄になったら最悪だ。でもそうなりそうな予感がする」ということを書いたのですが、まさに現実になっているように感じています。
 日本人(に限った話ではないと思いますが)は義務にならない限りやらないのだと強く思い知りました。企業も個人も、大義名分が無いと変革は難しいのだと思います。
 近所の立ち飲み屋は緊急事態宣言が終わったらすぐ、ソーシャルディスタンスも何もなく、コロナ前と同じ状態で店内ぎゅうぎゅう詰めで営業しているし、気にする素振りもなく平気な顔でマスクもせずに呑んでいる人ばかり。その店で感染が発生しているいないの問題ではなく、その心構えじゃ感染者が減るわけもない。減る道理が無い。

 緊急事態宣言にしても、新規感染者が2人(それが本当に正しい数値であるかどうかは別として)というところまで行ったのです。0にだって出来たはずなのです。もうあと2~3週間、どうにか踏ん張れば、ひょっとすると封じ込めができたのではないかとずっと思い続けています。思ったところで過ぎたことなのでどうしようもないことですが。
 あとほんの少しというところで緩めてしまった。スポーツでも囲碁でも将棋でも音楽でも何でもそうですが、最後の最後、もう何があっても大丈夫という終わりの瞬間まで気を張っていないと大失敗するなんていうのは常識なのに、どうしてあと一歩(と思われる)のところで手綱を緩めてしまったのか。まずい事態なのに、夜の街が、夜の街がと国民の目を逸しているうちに、あっという間に取り返しがつかない状態になってしまった。
 三国志や信長の野望で言えば、相手国を滅ぼしたけど、捕えた残党を打ち首にせず情けで逃したら勢力を拡大して反撃してきて逆に負けたみたいな状態ですよね。こんなことは歴史を見るに、紀元前からどの国でも常識のはずです。今回は人間とコロナの戦争だと思っています。どうして頭が良くて優秀で偉い人間ばかり集まっている(はずの)国の中枢でこういうあり得ない失敗が起こるのか。本当に残念でなりません。

 第二波だと言われていますが、私は第一波で討ち漏らした残党が盛り返しているだけで、まだ第一波の続きだと思っています。定義を知らないので勝手に言っているだけですが。第二波は海外からの人の流入やらなんやらが始まってからでしょう。
 こんな状態でオリンピックなんて出来るはずがないです。色々なところに配慮しなければいけないのは分かりますが、政治家はいつまで非現実的なばればれの嘘を言い続けるんでしょうね。嘘つきは政治家の始まりなんて言われますが、ここ数年の政治を見ていると本当にそう思います。政治家に、本当に国を思って行動している人間が一割もいるのか疑問です。

 治療薬が開発されるまで、まともな公演が出来ないのは覚悟していますが、これでまた施設が閉鎖だとか言われたら、実演家はとどめを刺されます。廃業するしかなくなる人がどれだけ出てくるか。持続化給付金のような支援策を行わないのであれば、何を言われても必要な感染対策を施したうえで強行でもやっていくしかないですよ。
 まともな仕事についている方々はなんだかんだで生活に大きな影響が無いとは思うのですが、実演家にとっては生きるか死ぬかという本当に受難の時です。

 これでやっていけないなら世の中に不要な仕事だからやめろって? そうですか。