完全なる無駄話ですが

 このエントリーの内容について、妥当性の検討などは一切放棄しておりますので、文系科学音痴の与太話だと思える方だけどうぞ。

 近現代の歴史において、人類の在り方を変革させた出来事は、「産業革命」と「インターネット」だと思っているのですが、かれこれ10年くらい前から、次に人類に大きな変革が訪れるとするならば、「物質転送」だろうと漠然と思い続けているのです。物質転送が出来ないのかなぁという事自体のは遥か昔、子供の頃から思っていたのですが。

 SFなどフィクションの世界ではお馴染みだと思われますが、A地点からB地点に瞬時に物を転送するアレですね。広義に言えば、どこでもドアも物質転送に含まれるのではないかと思われます。

 しかし、科学音痴な私でも、質量保存の法則とか色々あって恐らく現実には出来ないのだろうなと思うわけです。もしこれが出来たら人類の生活様式どころか、世界が一変するのだろうなと、たまに妄想して楽しんだりする事はありますが。

 何時にどこかに行かねばならないとしても、直前まで寝てられますし、飲み会で終電とか気にならなくなりますね。最高ですね。そんな庶民的な発想はともかくとして、交通、流通等、全ての面においてメリットが考えられるわけです。しかしながら、技術的問題もさることながら、色々な面で実現しない気がしてならないですね。妄想ですけど。

 人間の転送まで可能になったとするならば、鉄道をはじめとする交通各社は壊滅。運送各社も壊滅。交通や運送の転送を管理する会社になるのかもしれませんが、今ほどの人員は確実に不要であり、ほとんどがリストラ対象となり失業者が大量に出るわけです。

 車メーカーをはじめとする製造業も廃業。それに伴い、営業も卸も小売りも壊滅。転送装置メーカーが天下を取る事に。

 食料品、雑貨などの流通各社、小売りも倒産。デパート、スーパー、コンビニは過去のものとなり、メーカーと家庭の間で直接支払いと転送を行えば済む世の中に。

 すごく便利そうに思えるんですが、ほとんどの仕事が無くなってしまう気がしますね。本当に便利なものを導入しようとすれば、逆にそれで大打撃を受ける人たちがいるのは、この世の常ですから、仕方のないところではあるでしょう。物質転送ではなく、現実でもよく起こっている事です。ですから、きっと何かしらの規制がかかったりするのだろうなと。既得権益とか利権とか失業対策とか色々からんで、便利だからという理由だけではゴーサインは決して出ない気がいたします。

 経済的理由以外にも、無差別に物質転送を許可してしまえば無秩序な世界になりかねないわけで、犯罪行為も容易に出来てしまう気がします。ですので、やはり転送には法規制がかけられたり、転送が可能な地点が限定されたり、免許制になったり、徹底してログをとられたり、そういう人道的な観点からも簡単には実用化されない気がします。

 フィクションの世界ではよく、超能力を持つ者は正しい心を持たねばならないと言われますが、ああそういう事だよなと、超能力を持たない私でも納得してしまうものがあります。偉大な力ほど悪用もできるわけで、ジェダイがダークサイドに堕ちないよう、調和を重んじる人格者でなければならず、徹底した精神鍛錬を欠かせないのも止む無しであろうと思われるわけです。

 なんて事を妄想していますと、仮に実現したとしても、本当に限定的な業務などに適用されるのみで、あとは交通手段として駅や空港の代わりに転送所が出来るくらいなのかなという、なんとも夢のない感じになってしまうのですが、それでも革命と言えるレベルの変革は訪れる気がします。

 結局、技術や道具、力というものは使う者次第であって、道徳ですとか、倫理感という話になってくるのかなと思いますと、それは古代から幾度となく繰り返されてきた事であって、いくら未来に想いを馳せたところで、形こそ違えど人類が滅ぶまで同じことを永遠に繰り返していくのだろうなと、本エントリーを書きながらそんな気がした次第であって、特にオチはありません。

 無駄話にお付き合いいただきありがとうございました。

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