あの日以来、日常に非日常が侵食してきて、ずっと、なんだか得体の知れない不安感のようなものが心の中に居座って、今までの生活に一枚薄い膜が張っているような、そんな感覚の方がほとんどなのではないかと思います。
被災していない場所でそうなのですから、被災地の方々の心境は想像もつきません。でもこれは多分、一時的なものではなくて、何年も継続するものなんでしょう。長期戦を覚悟しなければいけないと思っています。
災害発生の直後は、全員がとにかく一丸となって乗り切ろうという連帯感があったように思うのですが、少し落ち着いてきてからというもの、状況に少し変化があるように思います。特に原発の問題が発生してから、ネット上では原発推進派と反原発派のイデオロギーの衝突が起こっていたりしているように見受けられます。
誰もがフラストレーションの捌け口を探していて、でも天災に対しては捌け口がない。そんなときに出てきたのが原発問題で、真面目に議論している人はいいのですが
「原発が安全と言っている人って○○みたいで笑える」
「原発が危険と言っている人って××みたいで気持ち悪い」
のように、単にストレスをぶつけているだけに見える人がいるのを見ると虚しかったりします。それを言って何か解決になるのか、誰か幸せになるのか、非常に疑問です。一体何になるというのでしょうか。議論はいいけど、攻撃するのは違うと思うのです。
疲れたら、ネットから離れて何か別のストレス解消をするのがいいと思うんですけどね……。見ない、聞かない、知らない、も、一つの自衛の手段だと思います。
続きます。