私がカレー好きなのは世界的に有名な話ですが、今日は所用があって西武新宿線の方に外出いたしまして、帰りがちょうど夕食の時間になったので、ふと思い出し、高田馬場にあるマラバールに立ち寄りました。
およそ12~3年ほど前でしょうか、ふらりと立ち寄ったときに衝撃を受けたカレーで、以後何軒もインド料理屋に足を運びましたが、ここに勝る味には未だ巡り会っていません。
どこのカレーも美味しいとは思うのですが、マラバールとは違うな……といつも物足りない気持ちでいたのです。ひょっとしたら記憶が美化しているだけなのかも。そんな風にも思っていました。
店に入ろうとすると、既に5~6人並んでおり、大人気だなぁなどと思って待っていたら、とんでもないものが目に飛び込んできたのです。
「1月28日をもって閉店します」
え!? なんというタイミング。こういうのを巡り会わせって言うんでしょうか。カレーの神が私をマラバールに導いたに違いありません。
10分くらい待って席に通されました。当時の記憶を手繰り寄せながら、2種類のカレーのセットを注文。エビカレーとマトンカレーをチョイス。昔、まだカレーの魅力に気づいていなかった私は、このエビカレーにノックアウトされたのです。
やっぱり記憶が美化していただけで、いざ食べてガッカリ。なんてことを恐れながら口に運んだのですが、美化なんてとんでもない。記憶にある当時の味となんら遜色ないどころか、これまでに色々なカレーを食べてきたおかげでより美味しさが際立ち、当時よりも深い感動を覚えました。こんなに美味しいカレーが食べられなくなるのかと思うと残念でなりません。
お会計のときに店長さんにお礼を言って出てきました。このお店のカレーが一番好きでした。ごちそうさまでした、と。
閉店までまだ2日ありますので、食べたことがない方は是非行ってみてください。