電車にて
ふと思い出したので書き留めておきます。
かれこれ6~7年くらい前でしょうか。電車に乗ったら、法被を着て太い金のネックレスをしてパンチパーマで口ひげを生やして薄い茶色のサングラスをかけた非常に体格のいいお祭り帰りらしき50過ぎくらいのおじさんが、大股を広げて1.5人分以上座席を占有して座っていたんですね。そこしか空いているところがなかったものですから、「すみません」とお断りしながら尻をねじ込んで隣に座らせていただいたら、「なにすんじゃオイ」と質問をされたので、「空いている席に座りました」と誠実に回答をしますと、チッと舌打ちをしていました。それでしばらくすると、何やら私の足を思いきり踏んできました。体重をかけてグリグリと。
「ちょっと、足踏んでますよ。やめてもらえますか?」とお願いしますと「おお、気づかなかったわ。兄ちゃんすまんな」とこちらをニヤニヤと見ながら嬉しそうに言うんです。
それからさらにしばらくしまして、私も全く気づかなかったのですが、おじさんの足をギューッと踏んでしまっていたようなのです。私は小柄でおじさんのような筋力や脚力もありませんから、隣から「おい、やめろや」などと言ってきてようやく気づきまして、「あ、すみません。気づきませんでした」とお伝えすると、どういうわけか顔が曇っておられました。お互い様なのだから仕方がないと思うのですが、痛かったのですかね。申し訳ないことをしました。それで次の駅に着きましたら、おじさんはそこで降りる方だったようで、顔を真っ赤にしてこちらを睨みながら、なんだか怖い表情で降りていかれたのでした。
何か怒っていたんですかね? 未だに分かりません。そんな出来事があったことを思い出しました。
