海外の出来事を取り扱うマスコミなら、英語の分かる人がいないと恥をかくよねという例を目の当たりにしました。
サザビーズで落札されたバンクシーの絵画がシュレッダーにかけられたニュースですが、朝日の第一報(?)で、バンクシーがInstagramに投稿した文章
“Going, going, Gone”
を
「行け、行け、行っちゃった」
と訳してニュースを出しておりました。文章だけでなく、ニュース動画でキャスターも声に出して読んでいたんですね。これは流石におかしいだろうと他のニュースを見てみますと、オークションの掛け声である「よろしいですか、よろしいですか、はい落札」という意味なんだそうですね。”Going, going, Gone”で検索しても最初に出てきます。
これマスコミとしては相当恥ずかしいこと(キャスターは別の意味で恥ずかしいような気が……)なんじゃないかと思います。英語の分かる職員は一人もいないのか。いなかったとしても、ほんの少しでも検索してみる気持ちは起こらないのか。とても疑問です。
日本のマスコミが伝える海外ニュースは、かなり捻じ曲げられていることが多いと感じていて、あれっと思ったら海外のニュースサイトを見てみるのが良いと思っております。例え自動翻訳でも大体の意図は掴めるはずなので。
後で見てみたところ、これは恥ずかしいと思ったのか、誤訳に気づいたのか、ニュースの文章が差し替えられ、動画も「行け、行け、行っちゃった」の部分だけカットされておりました。おかげで、映像ではバンクシーのSNSへの投稿が表示されているのに、それには一切触れられない違和感のあるニュース映像になっております。さらに配信時間も最初のままで、訂正が入ったことも書かれていない。マスコミの慣習は知りませんが、これでいいんでしょうか。
“バンクシー”絵画の仕掛けか 落札後に切り刻む
https://headlines.yahoo.co.jp/videonews/ann?a=20181007-00000005-ann-int
読んだ直後、これは後で隠滅するかもしれないと思って記念にスクショを撮っていたのでご覧ください。この文章そのままをこのキャスターが読み上げておりました。ヤフコメでは誰一人そこに触れていなかったあたり、ヤフコメってやっぱりアレだなと改めて思いました。