神々の山嶺

 フランスで制作されたアニメ版。
 画面は綺麗だし丁寧だし美しくて良かったのだが、肝心のシナリオが無惨。原作のいいところをほとんど切り捨ててしまって、ただ羽生が山に登るだけの映画になってしまった。あの原作を90分に詰め込むのは絶対に無理なのだが、それにしても端折りすぎて、何を伝えたいのか分からなかった。
 これなら原作、もしくは谷口ジローの漫画版を読んだ方がいいと断言できる。原作ファン向けのショートアニメといった位置づけにしか感じることができなかった。ただし原作ファンほど不満が残ると思う。もったいないな。