ダルビッシュが右肘を手術という事で、野球ファンとしてはやはり寂しいものがあります。
もちろん、手術は回避できないものであり、しなければこれから先の野球人生もないのでやむを得ないのですが、今季、下手すれば来季いっぱい投げられない可能性があると思うと、残念だという想いです。
大リーグ:ダルビッシュ17日にも“人生初”右肘手術へ 全治1年以上…来季開幕も不透明
http://mainichi.jp/sponichi/news/20150313spn00m050011000c.html
今回ダルビッシュが受けるのは、かの有名なトミー・ジョン手術なわけですけども、これを受ける投手が現れるたびにマスコミで使われる常套句があるのですね。
・成功率は9割(まず失敗しない)
・受けた後は手術前より状態が良くなる事がある(球速が速くなる)
この辺りは過去の統計から来ているものなのだと思われます。楽観的に報じる事で、心配ないという方向に持っていきたいのだと思いますが、これまで野球を見てきた者の体感として、そのまま当てはまったケースをあまり見ていないような気がしてならないのですね。
もはや常識と化している手術ですので、受けている選手の数は非常に多く、アメリカへ渡った選手を見ても、桑田真澄、松坂大輔、藤川球児、和田毅などが挙げられます(桑田投手は日本時代ですが)。しかし、どの選手も手術後は衰えが見られたり、別の投球スタイルになったり、思うように活躍できなくなってしまったりと、手術をしたのでよくなりましたという例は見当たらないように思えます。
それだけに、ダルビッシュ投手がリハビリ後に、これまで以上のピッチングを見せてくれるのか心配の方が大きいというのが私の心境ではあります。全く関係ない第三者がそうなのですから、本人の心境やいかばかりかと思います。
古くは野村克也、長嶋茂雄、王貞治、最近ではイチロー、黒田博樹といったメジャー組のように、歴史に名を残す選手として野球人生を長くまっとうするには、無事これ名馬を地で行く事なのだろうなと思います。松井だって怪我がなければまだ現役だったはずだと思っております。
怪我については、いくら細心の注意を払ったところで最後は運に左右されるわけで、人間の力を超えたどうにもならない部分がありますので、怪我をしたのはその選手が悪いなどとは微塵も思いませんし、運命というのはどれだけ才能に恵まれた人間に対しても試練を与えるものだと思ってやみません。
指揮者も特に首を悪くするのは職業病で、経年のダメージの蓄積でメスを入れる方がいると聞きますし、首、肩、腕、肘、腰を酷使するものですので、そろそろケアしていく事も考えねばならないかななどと思う次第です。いやその前に怪我するほど仕事が……静粛に。