マック(マクドではない)は例の事件があって以降、一度も行っておりません。元々行く機会が多くなかった事に加え、品質と値段のバランスがまるで取れていないと感じますので、今後はグラコロを毎年一つ食べる程度に落ち着きそうです。グラコロだけは外せないところです。
ところで、「マックのハンバーガーだけはいくら放置しても腐らずカビも生えない」という都市伝説にも近い情報を見聞きしたことがある方は多いのではないでしょうか。かくいう私も、ネットで何度も目にしていまして、半ば信じていたのですね。
先日、お酒の席でマックの話題になりまして、その話が出たのですが、マックのバンズの製造に関わっていらっしゃる方がいたのですよね。
その方曰く、少なくとも日本のマックで使用されているバンズには、防腐剤だとか、カビが生えないようにするような薬品は一切入れておらず、至って普通のパンである。そんなものを入れるはずがない。アメリカでどうなってるのかは知らん。と。
それを聞いてふと気づいたのですが、マックのハンバーガーが云々という話の根拠を私は知らないなと。腐らなかったんですよという画像やテキストは見た事がありますが、それが本当に実験を行ったものなのか、適切な環境下で行われたものなのか、裏付けを取ることなく、マックの持つイメージから無批判に受け入れていたなあと。
言われてみれば、どれもこれもアメリカでの話だったような気がします。日本で実験した人っているんでしょうか。
当ブログでも何度か言及していますが、ネットには本当を装った悪質な嘘や、都市伝説がいつの間にか事実と認識されているような事案が多数存在しているわけです。ましてやPVが稼げればなんでもいいというゴミのようなバイラル(笑)キュレーション(笑)メディアが跋扈している昨今、我々はそれらをきちんと見極め、誤った情報に釣られないように十分留意していくのが、リテラシーというものでありましょう。
そんな事を言っている私自身がいとも簡単に信じていたのですから反省しきりなのですが、人は自分が持っているイメージにそぐうもの、信じたい事、都合のよい事に対して、実に耐性がないのだなと改めて実感いたしました。
そんな事いちいち気にしていられない、裏取りなんて面倒な事やってられない、面白いと思ったんだから広めても構わないだろうという見解もあるようですが、これは私は真っ向からから反対でして、例えば自分や親しい人に関係する事だったらどうでしょうね。
裏を取れば全く事実無根であると分かるものの、しかし実に本当っぽい刺激的な情報によって個人や会社、団体が中傷され攻撃を受けたとして、それを広めてしまった立場の人間が、裏取りなんてしてられるか、面白いと思ったからいいだろという言い訳が通用するのかどうか。
情報の発信や拡散が手軽になればなるほど、伝播していく人間の責任というものも、きちんと考えていかねばならないのではないかと思う次第です。面倒だから目にしたものを信じるというのは思考停止以外の何物でもないでしょう。
人間の性質上、扇情的な内容であればあるほどつい人に伝えたくなるものではありますが、明らかに煽っていそうな情報については、一息つき、それが真であるのかどうかを考慮する時間を持ってもよいのではないかと思います。
大袈裟にいえば、指一本で人を死に追い込める可能性のある時代だと思いますので、情報の取り扱いについては重々気を付けていかねばならない、あらぬ誹謗中傷などはしてはならないのだと自戒を込めて終わりにしたいと思います。
ところで、バイキングで唯一視聴者がいたらしい地引網コーナーが終了だそうですが、番組自体の終了はまだですか?