平成最高のゲーム


 平成のベストゲームに「クロノ・トリガー」が選ばれたということですが、私としてはどうもしっくり来ない感じがあります。
 クロノ・トリガーを否定するわけではなくて、いくつか引っかかるんですよね。

・回答者数が7,100人
・得票数が230票
・2位が「ゼルダBoW」、3位が「ニーア」と世代が極端

 こうなると、信頼を置いてよい結果と言えるのかなと疑問が残ります。

 平成を振り返るという一大企画ですが、回答者数が7,100人というのはなんとも寂しいです。民意を反映したと思うに十分な数字だとは思えないのが一つ。

 そして、ここが一番気になるのですが、得票数が230票なんですよね。有効回答数7,100に対して得票が230って、3%なんですよ。たったの3%。3%の得票で第一位だと。選挙なら供託金没収です。

 その下が急に平成末期の最新ゲームになるわけです。クロノ・トリガーが1位に選ばれるような年齢層のアンケートでしたら、それこそドラクエとかFFとか入ってくるのではないでしょうか。シリーズもので票がばらけたのかもしれませんが、それにしてもなぁと。

 ファミ通の読者ランキングといえば、それこそ恐ろしいほど長く、「タクティクス・オウガ」や「街」といった名作がランクインしていたわけでして、そういうゲームが上位に来るなら分かるんですが、クロノ・トリガーが出てくるにはどうも急すぎるような気がします。
 逆に、ゼルダBoWが僅差で2位になるような層がアンケートに多く参加したのであれば、クロノ・トリガーは不自然です。

 確かに似たようなものが前後に無い、唯一無二のゲームであると思います。人気があるのも分かっています。私ももちろん遊びましたし、好きなソフトです。が、どうしてもランキングに不自然さを感じてしまいました。みんながうおおと盛り上がっているのに正確悪いですね。

 そもそもゲームの世界というのは、よほどのク○ソゲーでない限り、売れたゲームが面白いゲームとして残っていくわけで、売れなかったけど面白いゲーム、隠れた名作にスポットが当たることが少ないように思います。
 これには構造的な問題を孕んでいて、映画や演劇と異なり、評論家に該当する人々が存在していないのです。海外の映画なんかは、評論家の評価と一般視聴者の評価を別にしたりします。どちらを信じるももちろん自由ですし、評論家からは評判がいいが、視聴者からは悪いという作品があり、その逆もまた然りです。新たな発見があるわけです。
 日本のゲームは雑誌やサイトがレビューしますが、メーカーが広告主である以上、否定的なことは書けないでしょうし、どうしたって忖度が働くだろうと思っています。どんな批判も恐れない評論家がいないように感じます。
 有名なクリエイターにだけヘコヘコして取り入り、周囲の人たちには目もくれない太鼓持ちみたいな変なライター(自称評論家?)とか実際に目にしてきましたし。私はそういう人とはばっさりと関係を断ち切りますが、へーこらされて気持ちがいいという方の方が圧倒的に多いのでしょうね。
 そういう自己顕示欲だけのために動いているような人ではなく、きちんとした評論家が出てくるようですと、文化として新たなステップに進んでいくのではないかなという気がいたします。海外のことは存じ上げません。あしからず。

 まぁでも、映画や音楽と違って、ゲームはクリアするまでの時間が比較にならないですからね。全部のゲームをきちんと遊んで評論するなんてのは到底無理なんでしょう。というか無理ですね。なんか上手いことあれできればいいんですけどね。難しいですね。