歌舞伎の世界に爪先を

 ちょいとしたきっかけで歌舞伎を見るようになったのが7月の末頃。それから1ヶ月で結構見ました。歌舞伎を見ずして舞台芸術を語るなかれくらいの衝撃を受けており(大袈裟ではないと思います)、今後の人生において長く付き合っていくものとなりそうです。いつか何かで舞台を共に出来る日が来るよう、精進したいです。記憶力が悪いので、何を見たか覚えておくために書き連ねておこうと思います。

・歌舞伎NEXT 阿弖流為(染五郎/勘九郎)
・野田版 研辰の討たれ(勘三郎)
・怪談牡丹燈籠(仁左衛門/三津五郎)
・権三と助十(染五郎/獅童)
・土蜘(橋之助)
・廓噺山名屋浦里(勘九郎/七之助)

 ここまで見た中で、私は彌十郎さんが素晴らしいと思いました。それから亀蔵さんの飛びっぷり。萬次郎さんのベテランの凄みも身震いがします。土蜘の石神で出ていた波野哲之くんが可愛すぎまして、この子の成長をこれから見ていけるんだなぁと思うと嬉しくてなりません。そして若い世代の人たちにはとてもとても華がある。

 この歳になるまで歌舞伎と縁の無かったことが悔やまれて仕方がありません。あと10年早く知っていれば、勘三郎さん、三津五郎さんなどの大スターを生で見ることができたのに。

 昨年から落語を見始め、今年は歌舞伎、どちらも本当に素晴らしい文化で、日本人に生まれてよかったと心から思えることに出会えて、今は非常に幸せな気分です。