家系ラーメン紀行 #01「末廣家」

 末廣家という名前ですが、落語とは一切関係ありません。後で知ったんですが、吉村家の直系で評判がいいらしいです。

 外から見た店構えは少し下品。開店が11:00で到着が11:05頃だったものの、平日なのに既にほぼ満席。席数多め。客層も老若男女で人気のほどが伺える。接客は丁寧で好感度高し。

 基本のラーメンは640円。昔の記憶が強いせいで、家系は600円だと嬉しいのですが、昨今はどの店も650~700円前後へ値上げしているのでやむなしでしょう。むしろ良心的。

ラーメン640円

ラーメン640円

 卓上調味料は家系の名に恥じぬ豊富さ。鉄板の調味料は全て網羅していると言えるでしょう。

 まずスープを飲んで驚く。正統な家系でありながら独自の路線を行く何かに対する違和感。家系豚骨醤油をベースにしながら、すっきりした一本筋の通った酸味が感じられるんですが、なんなんでしょう、あれは。豚骨以外に何か隠し味を使っている……?

 麺は可もなく不可もなく。安定した家系の中太麺。

 チャーシューはスモーキーな香りのする、弾力の強い硬めのもの。燻してあるんですね。食感は下手をすればゴムっぽいと言われかねない残念な感じですが、その香りと味はよく、どうにかマイナスを相殺しております。

 偽家系が幅を利かせる中、真面目にやっている良心的な家系ラーメンと言ってよいと思います。スープの色を見れば一目瞭然でしょう。惜しむらくは、ライスが140円という点。ラーメンと併せて780円はちと高いか。私にはご飯は半分で十分なので、半ライスを提供していただきたい。ラーメンと半ライスで700円だったらいいな。

 また行こうかなと思えるお店。気になった方、一度はどうぞ。ちょっとフックが入っているものの、ちゃんとした家系です。食べログあたりを見ると、家系ナンバー1だとかものすごく評価している人が多いですが、そこまでではないでしょう。