日本劇伴交響楽団のアニメシンフォニアの件をポニーキャニオンに問い合わせてみたんだ

 果たしてオコエ君はどの球団からお声がかかるんでしょうか(爆

 昭和のインターネッツを再現してみました。市原です。 

 以前の記事はこちらです。

【追記あり】日本劇伴交響楽団のアニメシンフォニアが進撃できなかったとかなんとかいう話を聞きました
http://blog.185usk.com/2015/07/post-101681.htm

日本劇伴交響楽団のアニメシンフォニアの未確認情報がガセかと思ってたらガチだったでござる
http://blog.185usk.com/2015/08/post-441694.htm

 いえね、例の日本劇伴交響楽団のアニメシンフォニアの件で、ポニーキャニオンに問い合わせて回答をもらったというトゥイートについて、

「このメールは本物なんだろうか」

「変な改行が入ってるし、中国からのメールっぽい」

 とかなんとか言って捏造ではないかと疑っている人がいたんですね。私は情況証拠からまず間違いないと判断して記事を書いたわけなんですが、確かに匿名アカウントですし、限りなく低い確率とはいえ、共謀説も捨てきれないわけでして、ここまで書いてやっぱり捏造でしたでは劇伴交響楽団にも迷惑がかかってしまうしマズかろうと思って、自分で問い合わせてみたんですよ。裏取りってやつですね。

toiawase

 もちろん、実際に送った文面はきちんとしたものですよ。と書いておかないとシャレが分からない人がインターネッツには多いので一応書いておきます。で、回答がこちらです。

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 出回っている画像とほぼ同じ文面ですね。これによって、ポニーキャニオン音楽出版と日本劇伴交響楽団の間で裁判沙汰の紛争があったことは確定であります。

 こうなりますと、一貫して本件について沈黙を貫いている日本劇伴交響楽団は、落ち目があって主張や申開きができないのだという風に見て間違いないという目で見られてもやむなしの状況になるわけなのですが、大丈夫なんでしょうか。普通はこれだけの話になってしまいますと、声明を発表したりするのが通常の対応なんではないかと思ったりするんですが、業界の常識が分からない私にはなんとも申せません。

 念のため、再度まとめておきましょう。

3月18日(水) ポニーキャニオン音楽出版(以下ポニーキャニオン)が劇伴響の動きを察知
4月20日(月) ポニーキャニオンが劇伴響へ編曲、および演奏中止を申し入れ
7月8日(水) ポニーキャニオンが裁判所に編曲、および演奏差し止めの仮処分申し立て
7月15日(水) 裁判所がポニーキャニオンの申し立てを承認。劇伴響へも通知される
7月17日(金) 劇伴響が進撃の巨人の楽曲演奏中止をお客様へ告知
7月20日(月祝) 公演本番
7月27日(月) 沈黙を続けていた劇伴響の公式アカウントが更新される

 繰り返しますが、日本劇伴交響楽団が「ポニーキャニオンが嘘をついている」とでも言わない限り、これは確定です。

 権利者から申し立てを受けていたにも関わらず、お客様に一切開示せず、進撃の巨人の名前を使って高額なチケットを売り続けていたことも確定です。

 7月15日に裁判所の仮処分が確定したにも関わらず、2日後の7月17日金曜日に演奏取りやめを告知したことも確定です。

 さて、その後さらに大きな問題が浮上してきたようでして、とある方によりますと、

・8月20日まで開設すると告知した問い合わせ窓口が8月12日の時点で繋がらなくなった
・解除および返金を求める内容証明郵便を送ったが受け取られずに返送されてきた

 とのことです。

 これはもう夜逃げ、雲隠れであり、人様を騙して儲けた金を抱いて逃げ得を狙っているとしか思えないという批判が一部では巻き起こっているようです。日本劇伴交響楽団の住所はバーチャルオフィスですから、実際には別の場所が拠点であり、公開している住所に常駐している人はいないと考えるのが自然でしょう。

 私はチケットを購入した被害者ではありませんので、これ以上のことはどうにもできかねますが、この後は被害者の方々がどうするのか、ということになるかと思います。

 ところで、どこかのオケが日本劇伴交響楽団に楽譜を盗用されたということで申し入れをするなどと発表していましたが、そろそろ1ヶ月経とうというのに、全く音沙汰がないようです。単に炎上させて注目を浴びようという目的の悪質なトゥイートだったのではと勘ぐってしまいますが、大丈夫なんでしょうか。発表したからには結末まで書くか、書かないなら説明をしないとマズかろうと思うのは私だけでしょうか。私だけですか。そうですか。

 さて、本件がどうなるかは実際の利害関係者にお任せするとして、私としては別の視点から少々言いたいことがあります。この先は無駄に長いだけで、世の中のほとんどの方には関係ありませんので、読まなくて大丈夫だからブラウザの戻るボタンを押して戻ろう。全体で5,000文字くらいあるみたいです。

 今回の公演に参加した奏者なのですが、N響の方々はトランペットの関山さんに声をかけられて協力したという状況だと推測しておりますので、今回の自体については想定不能であり、終わってから何か言われてもどうしようもないというお立場だと推測しております。

 また、関山さんご自身についても、ご子息が立ち上げ人であり、理事として参与しているオーケストラですから、親心として最大限の協力をして成功に導こうとされたのも理解できます。そうした事情など何も知らずに協力されたのでしょう。

 私が申し上げたいのは、N響関係の方々ではなく、それ以外の奏者についてであります。

 当日の奏者リストを見たところ、N響以外の奏者はほぼ全員が、元「日本BGMフィルハーモニー管弦楽」の奏者で占められていたようです。

 彼らにつきましてはN響の方々と異なり、日本BGMフィルの段階で、主導権を握っている人間がどういう人物なのかを知る猶予が大いにあったはずなのです。

 既に検索などで、日本劇伴交響楽団の代表者がJAGMOの共同プロデューサーを務めている(た?)人物であることは明らかになっているようですが、私はいつかこうした事態が起こると確信していたため、JAGMOに移行することは望まず、袂を分かって新日本BGMフィルハーモニー管弦楽団を設立したわけです。

 まさかJAGMOがさらに分裂して日本劇伴交響楽団が立ち上がるとは思ってもいませんでしたので、先に別団体で問題が露呈するとまでは予想していませんでしたが。自らの想像力の欠如ぶりを恥じ入るばかりです。

(念のため補足しておきますが、JAGMOは発足から1年後にカヤックに全事業を譲渡しましたので、その後の体制がどうなっているのかは一切存じません)

 今回の件については私の周りでも、やはりという声が多いのですが、そうしたところからも、当時から注意深く観察していれば分かったはずなのです。

 全く気づけなかった方、気づきながら目先の利益に釣られて着いていった方、諸々の事情はあるかと思います。しかしながら、日本BGMフィルの窮状を救う、日本BGMフィルのメンバーを全て掬い上げ活動を継続すると公言していたにも関わらず、設立から1年もしないうちに元日本BGMフィルの奏者が片手で数える程度しか出演しない状況になっていた現実をどう説明するんでしょうか。それが望んだ姿なんでしょうか。私は全く存じませんが、誰かそうした嘘や偽りに対して抗議したり戦ったりしたんでしょうか。

 元々、一番大切なはずのお客様の方向を向かずに活動をしているのではということを感じておりましたので、今回の、お客様の気持ちを一切無視した、人としてありえない対応もなるほどと納得でき、疑惑が確信に変わったと言っても差し支えなかろうと思う次第です。全く利害関係の無い、ある方は、日本劇伴交響楽団の発表した文章を見て、「血の通った人間が書く文章とは思えなかった」とすら言っておりました。

 アニメシンフォニアに参加した元日本BGMフィルのメンバーは、今、何を思っているのでしょうか。誰一人として自分なりの意見を発したという話を聞かないのですが、これだけの不幸なお客様、涙を呑んだお客様、怒りを押し殺しているお客様が現実にいるのに、何も感じないのでしょうか。音楽家としての矜持は無いのでしょうか。

 何のために音楽をやっているのか。誰のために音楽をやっているのか。考えたことはないのでしょうか。音楽が成立するのはお客様あってこそです。そのお客様に嘘をついたり、自分がお金をもらえれば関係ないと思うような方は音楽家たる資格はないと私は考えます。演奏が下手だったというような文句を言われているのとは次元が違うのです。お客様がいなくても音楽は成立すると言うのならば、少なくともお客様からお金をいただいて演奏を披露する仕事は今すぐやめるべきです。

 完全に私の手を離れた後のことですから無関係とはいえ、私が自分の責任において選出したメンバーが多数関係して起こった事態でもあるわけで、当時の自分の見る目のなさが本当に残念です。ある意味では、私という存在がいなければ起こらなかった事件であるとも思っています。もちろん、今でも行動を共にしてくれる素晴らしいメンバーと出会えたのも日本BGMフィルですので、間違いだったとは思っておりませんし、過去を後悔することもありません。

 このようなことを書きますと、陰で「またあいつが何か言っている」などと憂さ晴らしをしたり、エアリプでブチ切れたり、関係ない音楽家に私の悪評をばら撒く方もいると思いますが、どうぞどうぞご自由にしてください。実際に会いもせずに悪評を信じるような人とご一緒する気はありません。好き勝手言って干されるほどの仕事もありません。今までどおり、これからも変わらずプロでもアマでも、私を使ってくれる団体で指揮を続けていくだけですし、新日本BGMフィルハーモニー管弦楽団を大切に育てていくだけです。

 もし良心があるのなら、今後どうするべきなのか、第二回の公演があったとして参加するのか、きちんと考えた方がよろしいかと思います。演奏の出来不出来はやむなしですが、嘘や不誠実さによりお客様を不幸にされるコンサートなどあってはいけないと思っています。

 二度とこのようなことが繰り返されることがないよう、強く望みます。

 5,000字くらいだけどあっという間に書けた模様です。誰か原稿料ください。